2011年8月7日日曜日

『町誌』続編第三巻の見どころ・読みどころ(3)

 
☆カラーグラビアについて〔上〕 ~カラフルな特集記事・第4章~☆

 本誌編集上の工夫の一つ。各章の冒頭に、その章の記事に関係があり、しかも大方の興味を引く(あるいは、引きそうな)事柄を採り上げたグラビアページを設けている。

 産業について解説した第4章では、農業関係から「松茂美人」、商業関係から「月見が咲き」、工業関係から「三洋電機徳島工場の電池」を紹介した。

 「松茂美人」は、松茂特産の甘藷の商品名である。平成3年にJA松茂がブランド戦略の嚆矢(こうし)として導入した。良質な天然の甘藷苗に、バイオテクノロジーによって培養された甘藷苗(通称「メリクローン株」)を一定割合加え、安定した品質の苗から育った甘藷は、砂畑に植え付けられて約100日、「松茂美人」は色よく、形よく、そして何より、味よく成長する。掘り出されたあとは、化粧箱に詰められ、「箱入り娘」よろしく全国の市場へ運ばれていく。

 きんときかん「月見が咲き」は、松茂町商工会(松茂町広島)が、特産品開発推進事業として実践した「さつまいもを羊羹に」という取り組みの成果である。地元を中心に販路も広がり、好評である。

 三洋電機は、いわずも知れた大手電機メーカーであるが、その徳島工場(松茂町豊久)が世界有数の小型2次電池の製造・開発拠点であることはあまり知られていない。ここでは、同工場の主力事業である「リチウムイオン電池」について紹介する。

(前・編さん主任 笹田 博之)

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