2014年5月4日日曜日

QAシリーズ 突然出現した町の文化財〔上〕

― 豊久開基碑 ―

Q.私は健康維持のため、暇を見つけては滑走路の周囲を歩くことにしています。
 
  先日(2月初めごろ)、少しコースを変えて海岸堤防を環境センターまで歩いたところ、出雲(いずも)神社の横に「町指定有形文化財」と記された石碑があることに驚きました。昨年暮れに歩いたときには無かったように思うのですが、いつできたのでしょうか?
 
  文化財が突然出現したので不思議です。

A.ご質問ありがとうございます。不思議な文化財は、写真〔右〕の石碑ですね。

  これは、松茂町指定有形文化財「豊久開基碑(とよひさかいきひ)」と、関連する「豊久致祥記念碑(とよひさちしょうきねんひ)」です。ご指摘のとおり、昨年(2013年)12月28日まで石碑はここに無く、町内広島地区の松茂運動公園「成人の森」(町立図書館南側)にありました。

  年末年始の間に、広島から豊久地区の出雲神社横へ移転したというわけです。不思議に思われたのも当然でしょう。

  でも、そもそも豊久地区の開基(新田開発の由緒)を記した石碑が、どうして地域外の公園にあったのでしょうか。その経緯をたどると、突然出現した理由がわかります。

  実はこの石碑、明治8年(1875年)に建立されてから、昭和54年(1979年)までの約100年間は、現在地にほど近い、海岸堤防の松林の中にたたずんでいたのです。

  ところがその年、ある事情から地区外へ移転したのでした。 (続く)

出典:『広報まつしげ』293号(2014年5月発行)掲載。