2011年6月6日月曜日

久々、東京にて(1)

  
 主任学芸員の松下です。6月4日(土)・5日(日)、2年ぶりに東京へ行ってきました。地方史研究協議会全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)関東部会が共催する下記のシンポジウムで報告をするためです。
 4日の朝に飛行機で東京へ行き、開会前の打ち合わせで初めて知ったのですが、地方史研究協議会と全史料協がシンポジウムを共催するのは初の試みで、画期的なイベントとのことです。

 そんな画期的な場に呼ばれながら誠に申し訳なかったのですが、私の報告タイトルは「広域ネットワークによる地域資料の保存と地方史研究 -県境を越えた結びつきから-」でしたが、当日の報告内容はタイトルとかなりズレてしまいました。

 当初、「広域ネットワーク」を軸に報告をする予定でしたが、司会を担当する長谷川伸さん(新潟市歴史博物館学芸員)と電話・メールで打ち合わせをするたびに軌道修正をし、最終、近現代史料(崩し字で書かれた一次史料)の活用と歴史叙述に力点を置く構成になりました(といっても、報告中に「脱線」しすぎて時間切れになり、力点を置くべき部分はかなり省略しました)。重ね重ね申し訳ない。

 当日報告の内容は、年内に『地方史研究』に掲載の予定なので、そちらをお待ちください。



 さて、シンポジウムの中で驚きをもって学んだことがありました。それは、私の前に報告された保垣孝幸さん(北区立中央図書館地域資料専門員)が言及した『中小都市における公共図書館の運営』(略称:中小レポート、日本図書館協会、1963年)の存在を知ったことです。私が不勉強だったのですが、このレポートの内容は、本当に驚きでした。今後、当時の時代背景も含めて、しっかり勉強してみたいと思います。

 それともう一点。会場に静岡大学で2年先輩のAさんがお見えでした。聞けば、教職勤めを休職して、今春から駒澤大学大学院(博士課程)に在籍とのこと。学問への意欲に頭が下がりました。また、シンポ終了後の懇親会の席上、「(古文書の整理などについて報告した)松下君に古文書の読み方を教えたのは私です。」とスピーチをされ、往時を懐かしく思い出しました(宴席は大爆笑でした)。同窓の先輩とは、本当にありがたいものです。

(続く)


(主任学芸員 松下師一)