2015年11月7日土曜日

講座「石碑に学ぶ松茂の歴史」(第2回)開催記録




10月31日、資料館研修室にて、講座「石碑に学ぶ松茂の歴史」の第2回が開催されました。

【概要】
 講 師:西本 沙織氏(徳島市教育委員会)
 演 題:「徳島の石造物と石材について」

徳島県の代表的な石材である「阿波の青石」とも呼ばれる結晶片岩などの石材について、利用の歴史的変遷事例などを交えて紹介されました。


徳島県内に遺る宝篋印塔や五輪塔などの写真から、石碑の種類や造られた年代を推定する方法などを学びました。


町内に遺る「豊岡開拓碑(町指定有形文化財)」などは、和泉砂岩(撫養石とも)と呼ばれる石材で造られています。この石材は、碑文を彫ることが容易である反面、風化が早く剥離しやすいといった問題も抱えています。

「豊岡開拓碑」についても、すでに明治時代末期には表面の一部が、はがれ落ちていたようです。

豊岡開拓碑(とよおかかいたくひ)

次回、第3回では、魚島純一氏(奈良大学教授)の講演と石碑の補修実演ワークショップを開催します。

(学芸員 菅野 将史)

※本事業は、松茂町歴史民俗資料館・人形浄瑠璃芝居資料館に事務局を置く、松茂町文化遺産活用実行委員会が、文化庁「文化遺産を活かした地域活性化事業(文化芸術振興費補助金)の助成を受け、文化遺産を保護・啓発する人材育成事業の一環として行っています。