2017年9月30日土曜日

当館の資料が東京芸術大学で展示されます


平成29年9月29日(木)、当館の木偶人形3体の貸出立ち会いのため、東京芸術大学に出張してきました。

学生時代によく訪れていた東京国立博物館を横目に、今日の目的地「東京芸術大学」に到着です。(実は、東京芸術大学に来るのははじめてです)


正門の掲示板をのぞいてみると、東京芸術大学たほりつこ教授の退任記念展「小さな光の森」のポスターがありました!




会場は黒一色で統一されており、なんとも幻想的な空間が広がっておりました。協力者一覧に、当館の名前もしっかりと刻まれております。



そして、いよいよ当館の人形の開封作業が業者さんの手によって行われていきます。
まずは、八重垣姫から行われました。


あわぎんホールの木偶人形達も勢揃いし、展示風景を一枚撮影させてもらいました。
オリジナルの展示スペースに並べられた人形達は、独特の迫力があります。

ちなみに、右隅に写っている人形「おゆみ」は、当館の資料です。



当館の2枚看板ともいえる「お七」と「八重垣姫」の人形は、展示室入口で来館者を出迎えるかたちで、展示されるようです。

LED照明の光を利用して、人形達の表情が変化していきます。さすが現代アート作品の表現方法だなと感心しました。



見る人によっては、ビジュアル系バンドなどのライブ会場の雰囲気を想像する方もいるかもしれませんね・・・。


さきほど右隅に写っていた「おゆみ」さんは、ただひとり床に展示されております。

実は、「おゆみ」さんが向いている方角には、実の娘である「おつる」ちゃんが展示されており、母親と娘が見つめ合っている構図となっております。(展示スペースの関係で、写真が撮れませんでした)


人形浄瑠璃の木偶人形と光が融合した展示は、これまでにない発想かと思いますので、ぜひご見学ください。

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たほりつこ退任記念展「小さな光の森」
会期:平成29年10月5日~10月19日
時間:10時~17時
会場:東京芸術大学大学美術館 展示室1・2

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【学芸員 菅野】

2017年8月19日土曜日

博物館実習の記録(初日)


8月19日(土)から25日(金)まで、博物館実習を実施しました。

今年は、四国大学の4年生2名を受け入れました。

【初日の実習内容】
 資料館の概要について(座学)、館内見学、定期公演の会場設営・司会進行

 実習生には、徳島が誇る伝統芸能「阿波人形浄瑠璃芝居」の魅力を学んでもらうため、実習では定期公演の舞台設営と鑑賞を取り入れています。

 今年から、上演前に演目「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」の解説を課題の一つに組み込みました。

 徳島在住ながら人形浄瑠璃芝居を一度も見たことがない人も大勢います。実習生には、人形浄瑠璃芝居の魅力を発信していける人材の1人に成長していってもらいたいものです。

 実習初日ということもあり、緊張した面持ちでしたが、何とか司会という大役を立派にこなしておりました。


【学芸員 菅野将史】

2017年8月12日土曜日

夏休みの自由研究にご来館頂きました


2017年8月11日、吉野川市の鴨島小学校の生徒さんが、当館へ夏休みの自由研究のために来館されました。


人形浄瑠璃をテーマに研究をしたいということで、文化財展示室の資料を中心に解説しました。


付き添いできたお父さんも熱心に解説を聞いてくれています。


生徒さんは、人形浄瑠璃の研究テーマを決めるために、人形師や人形の頭(かしら)の特徴について調べています。なかなか鋭い質問もしてくれていたため、立派な自由研究ができあがるといいですね。

(撮影協力・掲載許可をいただき、ありがとうございます)

(学芸員 菅野 将史)

2017年5月23日火曜日

堀江北小学校5年生来館


鳴門市の堀江北小学校5年生が社会科見学のため来館しました。
松茂の大部分は、干拓でできた土地のため低地です。低地の暮らしの単元でお悩みの、先生方はぜひ当館をご利用ください。



まずは、研修室で四国を東側から撮影した衛星写真を使いながら、地形についての学習です。四国の約80パーセントが山地なのが、写真からもなんとなくわかるかと思います。



常設展示室での見学です。
第二室戸台風の頃を再現した茶の間で流れる映像を見学中です。
映像では、江戸時代から昭和の頃までの災害を学ぶことができます。


町文化財保護審議会委員のみなさんにも、解説ボランティアとして活動していただきました。


時間が余ったので、徳島が全国に誇る伝統芸能「阿波人形浄瑠璃」の人形を展示している文化財展示室も見学しました。
やはり、「お七さん」は大人気です。



【学芸員 菅野】

2017年5月18日木曜日

東みよし町昼間小学校遠足


平成29年5月12日(金)、東みよし町立昼間小学校5年生の子どもたちが来館してくれました。

徳島県が誇る伝統芸能「阿波人形浄瑠璃」を学ぶため、資料館の文化財展示室を中心に見学しました。

人形浄瑠璃に関するクイズにも積極的に答えてくれて嬉しかったです。

体験用の人形「おゆみさん」を操り、目を動かしたりすることで人形の仕組みを学んでもらいました

短い時間でしたが、主遣いを体験した子どもたちは、満足そうでよかったです。



(学芸員 菅野将史)



2017年3月18日土曜日

未来へ紡ぐ“OUR(あわ)の水”シンポジウム参加記


少し前のことになりますが、3月13日(月)、徳島県主催の「未来へ紡ぐ“OUR(あわの水”シンポジウム」で、
取組発表をしてきました。

このシンポジウムは、平成28年12月22日に公布された、「徳島県治水及び利水等流域における水管理条例」を、
県民の方々に周知していくことを目的に開催されました。

*     *     *

はじめに条例愛称募集の表彰式です。

最優秀作品
「未来へ紡ぐ“OUR(あわ)の水”」(三好市立東祖谷中学校1年生の作品)
優秀作品
「あわみず管理条例」(徳島文理高等学校3年生の作品)
「とくみず安心条例」(阿南工業高等専門学校1年生の作品)

いずれの作品も、「徳島」「阿波」「水」といったキーワードを使って親しみやすい愛称ですね。

恥ずかしながら、最優秀作品の愛称がシンポジウムのタイトルに採用されていたことを参加して初めて気がつきました。

〜     〜     〜

気象予報士の菊池真以さんの基調講演です。
タイトル「気象災害から身を守る 〜天気予報を活用しよう〜 」

気象情報や天気に関する用語をクイズ形式で紹介されていたため、とても分かりやすい講演でした。

クイズで出題された問題ですが、天気予報で「夕方」と言われたら何時をさすかわかりますか?



そして、いよいよ私の出番です。


講演の内容は、資料館の展示テーマのひとつである「水とたたかう松茂の人々」を題材に、過去から現在までの松茂が水とたたかってきた事例を紹介しました。

途中パソコンの不具合などで、あたふたしてしまった場面もありましたが、なんとか報告を終えることが出来ました。



続いて、徳島文理高等学校郷土研究部前顧問の岡山真知子さんと教え子の岩朝さんの「吉野川下流域の高地蔵は語る」です。


郷土研究部の皆さんは、高校生ながら県内にある高地蔵を網羅的に調べ、研究報告書も丁寧にまとめられており、感心させられました。


歴史に興味を持ち、将来的に学芸員や歴史研究者を目指す生徒が一人でも増えたらと、思うばかりです。



最後には、短い時間でしたがコーディネーターを務めた徳島大学の武藤教授と各報告者で意見交換も行い有意義な時間を過ごすことができました。


※講演の様子などの風景については、発表の都合上ございません。ご了承ください。

(学芸員 菅野将史)

2016年11月18日金曜日

歴史民俗資料館等専門職員研修会参加中です。


11月14日(月)〜18日(金)まで、千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館で文化庁主催の「歴史民俗資料館等職員研修会」に参加しています。

資料館に帰ってからゆっくりとブログを更新しようかと思っておりましたが、ネット環境が整ったので、現地から更新します。

最終日の今日は「保存科学分野」と「保存環境分野」の講義後、課題討論を行います。
研修の詳細については、また時間を見つけて紹介していきたいと思います。


(学芸員 菅野将史)