昨夜、徳島地方史研究会の8月例会があり、しばらくぶりに参加しました。ここ2回、諸事情で欠席したため、久々の例会参加です。
報告は次の2本で、いずれも丹念な史料収集から新しい知見を示した労作でした。
- 小橋 靖「塩田面積や塩生産高等からみた徳島県の塩業」
- 高田恵二「吉野川下流域の農業と河川工事」
昨夜の研究会でよかったのは、両報告終了後に、報告相互の接点を踏まえた討議ができたことです。要するに、「なぜ塩田は撫養(現・鳴門市域)と新町川河口(現・徳島市域)・打樋川河口(現・阿南市域)に作られて、(旧)吉野川河口には無かったのか。」という疑問ですね。
討議の中で、何か確固たる答えが出たわけではありません。ただ、松茂の歴史を考えたとき、この疑問は大きな「宿題」であると思います。
(主任学芸員 松下師一)