2019年2月16日土曜日

2月の定期公演


2019年2月16日(土)14時から、資料館文化財展示室特設舞台にて「ふれあい座」の阿波人形浄瑠璃芝居定期公演を開催しました。

当日は、寒風が吹いているなかではありましたが、35名の方にご鑑賞いただけました。遠くは愛媛県四国中央市からお越しの方もいらっしゃり盛況でした。






次回の定期公演は、3月16日(土)14時から上演しますので、みなさんお誘いあわせの上お越しください。ふれあい座・資料館職員一同お待ちしております。

2019年2月10日日曜日

藍サミット2019in徳島参加してきました

2019年2月9日、徳島市ふれあい健康館で開催された「藍サミット2019in徳島」(https://www.pref.tokushima.lg.jp/jigyoshanokata/sangyo/nogyo/5024641)に参加してきました。

藍サミット2019in徳島 チラシ表面


エントランスには、徳島県内で藍産業を行っている各企業・大学などのブースが設けられ来場された方と交流し「阿波藍の魅力」「藍産業の振興」をアピールしていました。




サミットでは、まず京都で江戸時代から続く染屋「染司よしおか」の5代目当主である吉岡幸雄氏による基調講演が行われました。
吉岡氏は、「植物染」を専門に日本の伝統色の再現に取り組まれており、染色の歴史や自身の体験を語られ、染師として「染め物文化の再興」を願っていることが伝わってきました。

その後、事例発表や各県・地域の取り組みが紹介されました。
パネルディスカッションでは、藍師新居修氏や東京2020オリンピック・パラリンピックエンブレムを考案したアーティスト野老朝雄氏らが、生産者・商品開発者・芸術家の視点から「藍の魅力」「可能性」などについて報告されていました。


パネルディスディスカッションの中で、
「オリンピック終了後に、どんなアピール・継承活動をしていくのが重要」
「藍染めが脚光をあびているが、それにあぐらをかいていてはいけない」
といった内容の発言がとても印象深かった。


今回のサミットでは、藍生産者・藍染関係者・藍産業に関わる方が全国各地・海外から来場し議論・交流を行っていた。
個人的な意見ではあるが、江戸時代に隆盛を極めた「阿波藍」について学芸員・歴史研究者などの視点からの報告がなかったのが残念である。


※講演内容などについては会場内撮影不可であったため、ご了承ください。

2019年2月5日火曜日

郡文審連調査研究報告・現地研修会参加記


2019年2月5日(火)、藍住町コミュニティーセンター町民シアターで開催された板野郡文化財保護審議会連絡協議会調査研究報告・現地研修会に、町文化財保護審議会委員のみなさんと出席しました。


調査研究報告・現地研修会は、板野郡5町が隔年交代で担当して実施しいます。
今年度は藍住町の事例報告です。

調査研究報告では、
藍住町文化財保護審議会委員の島田英明氏が「建造物の調査と保存修理について」という演題で、藍住町に遺る犬伏家住宅について建物調査の報告がされました。




犬伏家は、江戸時代に組頭庄屋・庄屋・五人組を務め製薬業を営んでいた家である。
島田氏の報告では、建物調査時におけるポイントや歴史的建造物の価値・保存修理の目的などが端的にまとめられており、建物調査を今後行う上で参考となるものであった。

次に、藍住町教育委員会の重見髙博氏が「藍住町指定有形文化財『正法寺本堂』の修復について」という演題で、藍住町矢上地区にある正法寺の本堂修復についての概要説明が行われた。


現地研修会では、重見氏から報告のあった正法寺を訪れた。


藍住町指定有形文化財である本堂の修復については、藍住町指定有形文化財(建造物)の修理基準に則り修復が行われ、使える部材は再使用し修繕不可能な部材については、旧来のものと比較し日本農林規格に適合した材料を使用したとのことである。


【正法寺】
正法寺は、徳島藩初代藩主蜂須賀至鎮の夫人敬台院が再興したと伝え、旧寺号は正観寺とも言った。もとは臨済宗であったが寛永年間(1624~1644)に蜂須賀氏の命で法華宗に転じせしめた。本堂の仏壇回りにも蜂須賀の散見できる。(研修会配付資料より抜粋)


民家は人が住まないと劣化が急速に進むため、保存管理が難しい側面をもっている。
今回の調査研究報告・現地研修会を受けて、松茂町内に残る有形文化財(建造物)の保存活用に活かしていきたい。