群馬県立文書館の施設見学は、「裏導線」から「表導線」へ移動しました。
と言っても、同館本館の収蔵庫の扉は、そのまま閲覧室前の廊下と繋がっています。次長さん曰く、「元々、県史編纂室だったので、構造上、表と裏の導線の区分が曖昧」とのことです。
そのため、収蔵庫の扉前に、一般の足ふきマットに加えて、粘着性の足ふきマットが置かれています。
靴裏についた外部からの汚れを、収蔵庫に持ち込まない取り組みです。
元、県史編纂室だった「閲覧室」は、とても広々としています。
書架には、全国の都道府県史が集められ、配架されています。
しかし、‥‥。悲しいかな『徳島県史』は、下の写真のような状況です。
『徳島県史』は、通史編・資料編・普及版をあわせても全11冊しかなく、しかも昭和40年前後に刊行された古いもので、今どき全冊揃えるのは困難の極みです。むしろ群馬県が3冊集めていたことを、誉めるべきでしょう。
閲覧室前の廊下には、震災被災史料のレスキューの記録が展示されていました。群馬県立文書館の誠実な取り組みに、頭が下がります。
以上、全史料協全国大会オプション「群馬県立文書館視察」の記録でした。(つづく)
(主任学芸員 松下師一)