(財)阿波人形浄瑠璃振興会からの依頼で、とある女性団体の全国大会で短い(30分)講演をしました。演題は「阿波の歴史と人形浄瑠璃芝居」です。
会場の阿波銀ホール(徳島県郷土文化会館)大ホールは、全国から参加した会員で満席で、通路に立ち見がでるほどでした。聞けば、「900人余」とのこと。こんなに大勢の前で講演するのは初めてなので、最初は少し緊張しましたが、しばらくすると調子が出てきました。
さすがに900人余では、プリントを印刷するのも、それを配るのも大変なので、代わりにプロジェクターでパソコン画像を映すことにしました(ただ私は、未だにパワーポイントの使い方がわからないので、HTMLで簡単なホームページを作り、それを上映して講演の資料にしました)。
講演の内容は、(1)近世阿波の諸産業(藍・塩・材木)の隆盛、(2)人形浄瑠璃芝居の発展と普及、(3)明治維新後の繁栄と衰退、(4)現代の伝承への取り組み、といったところです。県外からご参加の大勢の皆さんが、徳島の歴史と文化を少しでも知ってもらえたら(あわせて「松茂町」の名を知ってもらえたら)、私の講演も成功であったと思います。
なお、私の講演に引き続いて、松茂町の人形浄瑠璃ふれあい座の芝居公演「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」がありました。公演終了後のカーテンコールでは、(さすが満席!)すごい拍手で、関係者一同気分を良くした一日でした。
(主任学芸員 松下師一)