2019年11月30日土曜日

展示作業も終盤戦


明日から開催する企画展「絵図で紐解く松茂の新田開発」の展示作業も大詰めを迎えました。

展示内容をちょっとだけお見せします。


江戸時代の新田開発の歴史が分かる絵図の複製を多数展示しております。
小さな企画展ですが、多くの方のご来場をお待ちしております。

2019年8月24日土曜日

展示替えをしました


博物館実習の一環で、玄関ホールにあるケースの展示替えを行いました。


鳴門で阿波木偶人形を作っていた脇坂古峰(わきさか・こほう)氏が制作した、「阿波首人形」を一堂に展示しました。

お気に入りの1品を探すのも良し、全部で何体あるかを探すのも良しです!
ぜひ、資料館にご来館いただき、ご鑑賞ください!

2019年8月12日月曜日

わくわく藍染め体験を開催!


 毎年恒例の「わくわく藍染め体験」を、2019年8月11日(月)・12日(月・祝)の2日間開催しました。

 お盆期間中に徳島に帰省された方、阿波おどりホームステイで松茂にホームステイをしている留学生の方など、多くの方にご参加いただきました。

 割り箸や輪ゴムなどを使って細工をした、世界に1枚しかないオリジナルの藍染めハンカチができあがりました。

 ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!

講師の舩井先生から、模様の付け方の説明を受けます。


暑い作業棟で、皆さん頑張りました!


藍はその日によって染まり具合が変わります、今回は果たして…!?


見事な模様が出来ました!!


完成した作品と一緒に!


 (写真撮影と公開のご協力を頂いた皆さま、ありがとうございました!)


 松茂町歴史民俗資料館・人形浄瑠璃芝居資料館では、通常開館日にも藍染め体験(予約制、有料)ができますので、ご興味のある方はぜひご連絡ください。ご参加お待ちしております。


阿波学会総合学術調査に参加してきました


2019年8月10日(土)、阿波学会総合学術調査(古文書班)で海陽町立博物館に収蔵されている古文書の調査に参加してきました。


江戸時代にいわゆる「くずし字」で書かれた古文書の一部です。内容は、土地を譲る時に書かれた証文です。



大正または昭和の役場職員が、江戸時代の租税関係史料や検地帳などを編綴した形で、保存管理されていました。

この地域では、当時から古文書をアーカイブズとする認識があったことが窺えます。

古文書を簿冊にしてまとめてしまうことは、資料保存の視点からは若干唸らされますが、散逸してしまうよりは後世に受け継がれていくことが何十倍も大事なことであります。

1日だけの参加でしたが、普段訪れることのない徳島南方地域の歴史の一端を学ぶことができ、有意義な調査でありました。

2019年7月4日木曜日

文化財パトロールを開催しました


6月29日(土)に、松茂町文化財保護審議会委員と町民のみなさんと一緒に、豊久地区・豊中地区・豊岡地区・長原地区の文化財のパトロールを実施しました。

はじめて参加される方からは、「町内にこんな石碑があるのを知らなかった」、「永年松茂に住んでいるが、はじめて来る神社だ」といった声もあり、文化財パトロールをしながら、新発見もありました。

町内には、江戸時代に干拓事業によって開発された土地が多いため、紀伊水道沿の地区には新田開発の歴史を刻んだ石碑が多く遺っています。

これからも、地域の皆さんと一緒に文化財の保護・啓発に努めていきたいと思います。

文化財パトロールは、定期的に行っておりますので、参加をご希望の方はぜひ当館までご連絡ください。

2019年5月4日土曜日

当館の資料が掲載されました


四国電力株式会社の広報誌『ライト&ライフ』5月号に、当館常設展示室の「大凧(通称:わんわん凧」が掲載されました。


表紙は、愛媛県東温市と久万高原町にまたがる皿ヶ嶺です。標高1,278mで、1年を通して四季折々の植物を観賞することができるそうです。(本誌紹介文より)



「大凧(通称:わんわん凧)」は、明治から昭和にかけて、松茂町や鳴門市周辺の集落が、競いあって作った大凧です。

常設展示室にある「大凧」は、松茂の村浦であった中喜来(なかぎらい)・向喜来(むこうぎらい)・長岸(ながぎし)で作られた大凧のレプリカです。

村浦ごとに特徴的なデザインが描かれ、多い時には230枚の大凧が揚げられていました。

今では大凧競争も見かけなくなりましたが、当館の迫力ある大凧をぜひご覧にお越しください。


四国電力広報誌『ライト&ライフ』ホームページ
https://www.yonden.co.jp/cnt_landl/

2019年2月16日土曜日

2月の定期公演


2019年2月16日(土)14時から、資料館文化財展示室特設舞台にて「ふれあい座」の阿波人形浄瑠璃芝居定期公演を開催しました。

当日は、寒風が吹いているなかではありましたが、35名の方にご鑑賞いただけました。遠くは愛媛県四国中央市からお越しの方もいらっしゃり盛況でした。






次回の定期公演は、3月16日(土)14時から上演しますので、みなさんお誘いあわせの上お越しください。ふれあい座・資料館職員一同お待ちしております。

2019年2月10日日曜日

藍サミット2019in徳島参加してきました

2019年2月9日、徳島市ふれあい健康館で開催された「藍サミット2019in徳島」(https://www.pref.tokushima.lg.jp/jigyoshanokata/sangyo/nogyo/5024641)に参加してきました。

藍サミット2019in徳島 チラシ表面


エントランスには、徳島県内で藍産業を行っている各企業・大学などのブースが設けられ来場された方と交流し「阿波藍の魅力」「藍産業の振興」をアピールしていました。




サミットでは、まず京都で江戸時代から続く染屋「染司よしおか」の5代目当主である吉岡幸雄氏による基調講演が行われました。
吉岡氏は、「植物染」を専門に日本の伝統色の再現に取り組まれており、染色の歴史や自身の体験を語られ、染師として「染め物文化の再興」を願っていることが伝わってきました。

その後、事例発表や各県・地域の取り組みが紹介されました。
パネルディスカッションでは、藍師新居修氏や東京2020オリンピック・パラリンピックエンブレムを考案したアーティスト野老朝雄氏らが、生産者・商品開発者・芸術家の視点から「藍の魅力」「可能性」などについて報告されていました。


パネルディスディスカッションの中で、
「オリンピック終了後に、どんなアピール・継承活動をしていくのが重要」
「藍染めが脚光をあびているが、それにあぐらをかいていてはいけない」
といった内容の発言がとても印象深かった。


今回のサミットでは、藍生産者・藍染関係者・藍産業に関わる方が全国各地・海外から来場し議論・交流を行っていた。
個人的な意見ではあるが、江戸時代に隆盛を極めた「阿波藍」について学芸員・歴史研究者などの視点からの報告がなかったのが残念である。


※講演内容などについては会場内撮影不可であったため、ご了承ください。

2019年2月5日火曜日

郡文審連調査研究報告・現地研修会参加記


2019年2月5日(火)、藍住町コミュニティーセンター町民シアターで開催された板野郡文化財保護審議会連絡協議会調査研究報告・現地研修会に、町文化財保護審議会委員のみなさんと出席しました。


調査研究報告・現地研修会は、板野郡5町が隔年交代で担当して実施しいます。
今年度は藍住町の事例報告です。

調査研究報告では、
藍住町文化財保護審議会委員の島田英明氏が「建造物の調査と保存修理について」という演題で、藍住町に遺る犬伏家住宅について建物調査の報告がされました。




犬伏家は、江戸時代に組頭庄屋・庄屋・五人組を務め製薬業を営んでいた家である。
島田氏の報告では、建物調査時におけるポイントや歴史的建造物の価値・保存修理の目的などが端的にまとめられており、建物調査を今後行う上で参考となるものであった。

次に、藍住町教育委員会の重見髙博氏が「藍住町指定有形文化財『正法寺本堂』の修復について」という演題で、藍住町矢上地区にある正法寺の本堂修復についての概要説明が行われた。


現地研修会では、重見氏から報告のあった正法寺を訪れた。


藍住町指定有形文化財である本堂の修復については、藍住町指定有形文化財(建造物)の修理基準に則り修復が行われ、使える部材は再使用し修繕不可能な部材については、旧来のものと比較し日本農林規格に適合した材料を使用したとのことである。


【正法寺】
正法寺は、徳島藩初代藩主蜂須賀至鎮の夫人敬台院が再興したと伝え、旧寺号は正観寺とも言った。もとは臨済宗であったが寛永年間(1624~1644)に蜂須賀氏の命で法華宗に転じせしめた。本堂の仏壇回りにも蜂須賀の散見できる。(研修会配付資料より抜粋)


民家は人が住まないと劣化が急速に進むため、保存管理が難しい側面をもっている。
今回の調査研究報告・現地研修会を受けて、松茂町内に残る有形文化財(建造物)の保存活用に活かしていきたい。