2019年2月5日(火)、藍住町コミュニティーセンター町民シアターで開催された板野郡文化財保護審議会連絡協議会調査研究報告・現地研修会に、町文化財保護審議会委員のみなさんと出席しました。
調査研究報告・現地研修会は、板野郡5町が隔年交代で担当して実施しいます。
今年度は藍住町の事例報告です。
調査研究報告では、
藍住町文化財保護審議会委員の島田英明氏が「建造物の調査と保存修理について」という演題で、藍住町に遺る犬伏家住宅について建物調査の報告がされました。
犬伏家は、江戸時代に組頭庄屋・庄屋・五人組を務め製薬業を営んでいた家である。
島田氏の報告では、建物調査時におけるポイントや歴史的建造物の価値・保存修理の目的などが端的にまとめられており、建物調査を今後行う上で参考となるものであった。
次に、藍住町教育委員会の重見髙博氏が「藍住町指定有形文化財『正法寺本堂』の修復について」という演題で、藍住町矢上地区にある正法寺の本堂修復についての概要説明が行われた。
現地研修会では、重見氏から報告のあった正法寺を訪れた。
藍住町指定有形文化財である本堂の修復については、藍住町指定有形文化財(建造物)の修理基準に則り修復が行われ、使える部材は再使用し修繕不可能な部材については、旧来のものと比較し日本農林規格に適合した材料を使用したとのことである。
【正法寺】
正法寺は、徳島藩初代藩主蜂須賀至鎮の夫人敬台院が再興したと伝え、旧寺号は正観寺とも言った。もとは臨済宗であったが寛永年間(1624~1644)に蜂須賀氏の命で法華宗に転じせしめた。本堂の仏壇回りにも蜂須賀の散見できる。(研修会配付資料より抜粋)
民家は人が住まないと劣化が急速に進むため、保存管理が難しい側面をもっている。
今回の調査研究報告・現地研修会を受けて、松茂町内に残る有形文化財(建造物)の保存活用に活かしていきたい。