博物館実習も後半戦に突入しました。
後半の2日間は、学芸員の仕事の中心でもある展示実習を中心におこないました。
今回の模擬展示のテーマは「はこぶ」です。展示をするにあたり、まずはグループワークで企画会議を開催しました。そこでは、企画展の趣旨や展示資料の選定、展示ケースの配置などを決定していきます。
実習生達が一番悩んでいたものが“展示の名前”です。企画展・特別展の名前を決めるのは一番苦労するところであります。
なんとか展示が完成しました。実習生の考えたテーマは、“はこぶ”=“季節をはこぶ”という視点でむかし使われていた道具を四季にあわせて展示しました。今回は、スペースの都合で“夏”と“冬”のコーナを展示してもらいました。
テーマの“季節をはこぶ”という発想がなかったので、私自身感心し勉強させてもらうことができました。今後の展示の参考にぜひさせてもらいたいと思います。
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最終日(5日目)の午後には、町内にある三木文庫さんにご協力いただき実習をさせていただきました。
展示されている資料を梱包し段ボールに詰める作業をしている実習生です。藍染めで使用する染料をいれていた壷を丁寧に梱包しております。
こちらの実習生は、藍染めで使用する大型の道具のほこり払いや点検作業をおこなっております。木製のものが多く、虫による食害などの恐れもあるため、こまめな掃除が重要となってきます。
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今回の実習では、資料館の学芸員としての業務と文化財行政としての業務、それぞれの視点から実習をおこないました。実習で学んだことを少しでも活かしてもらうとともに、ひとりでも多くの実習生が学芸員を目指し、今後も文化財の保護などの活動に取り組んでもらえることを願います。
(学芸員 菅野将史)