3月3日(日)の午後、徳島県立21世紀館の多目的活動室で、徳島地方史研究会の第35回公開研究大会が開催されました。大会テーマは「土地に刻まれた阿波の歴史」で、私は『松茂町誌 続編第3巻』を編さんする際に行ったインタビュー取材をもとに、松茂町の戦後農業史を報告しました。
熱心な郷土史ファンや農業関係者など、約70名の方がご来場くださいました。
最初の登壇は、徳島大学の平井松午先生(歴史地理学)で、「吉野川の洪水遺産 ― 舞中島 ―」を報告されました。さすが地理の先生だけに、プロジェクターから次々と地図や景観写真が投影されます。
2人目は、徳島県立文書館の徳野隆氏で、報告テーマは「新田開発・地震・再開発 ― 和田津新田の場合 ―」です。県立文書館の企画展示「和田津新田の成り立ち 栗本家文書より」の成果が、古絵図等の解説を通じて、わかりやすく紹介されました。
そして3人目が私の番ですが、報告の様子の写真がありません(撮影を頼むのを忘れていました)。トホホ…。
兎にも角にも、「災害史にみる民衆生活の変貌 ― 災害後の産業構造の推移 ―」と題して、昭和南海地震と第二室戸台風から復興した松茂町の農業について報告しました。ちょっと時間をオーバーしてご迷惑をおかけしましたが、戦後、松茂農業の大きなパラダイム転換はわかっていただけたと思います。
(主任学芸員 松下師一)