2010年11月1日月曜日

「第25回国民文化祭・おかやま2010」に行ってきました(後編)

 
 いやはや、午後から土砂降りです。

土砂降りの「武蔵の里」

 昼食後、念願の「人形劇団かじまやぁ」(沖縄県)を観劇しました。

 私が初めて国文祭で人形劇を見た第19回国文祭「ちくしの全国人形劇まつり」(福岡県筑紫野市)で、初日のプロ公演の一つが「人形劇団かじまやぁ」でした。あいにく満員札止めで、しかも筑紫野市実行委員会から事務説明を受ける時間と重なったので、観劇できませんでした。後日、日本経済新聞の徳島支局長(当時)から、「すばらしかった。感動した!」と聞いていたので、「いつか見たいなぁ~」と思っていましたが、美作市で観ることができるとはラッキーでした。

 会場へ入ると、なるほど「ほぼ満席」です。プロの公演で、同時間帯のアマ公演もないので、人形劇ファンが全員集合した雰囲気です。後でわかった話ですが、「人形劇団かじまやぁ」は十数年来、旧・東粟倉村(現・美作市)と交流があったとのこと。「ほぼ満席」も当然ですね。

 観た感想は、「なるほど、すごい!」というところでしょうか。第20回国文祭「まつおか人形劇カーニバル」(福井県松岡町)で、初めて「むすび座」の「西遊記」を観たときの印象に近いものがありました。人形の3次元の動きに、またスピード感あふれる動きに、素直に感動しました。

 歴史に「もしも」はありませんが、“もしも筑紫野で「人形劇団かじまやぁ」を観ていたら”、第22回国文祭「まつしげ人形劇フェスティバル」に呼んでいたかも知れません。

 終演後、あまりの雨に「もう帰ろうかな~」とも考えましたが、それを思い止まらせたのが、スタンプラリーの存在。息子のマス目を全部スタンプで埋めたいという一念で、もう一つ見ることにしました。

午前中は、曇りでした
 
 最後の人形劇は、昨年、磐田市の実行委員を努められた「人形劇団どんぐり」です。結末はちょっと不思議でしたが、わかりやすい作品だったと思います。

 終演後、ちょっと言葉を交わしましたが、「国文祭のノウハウが継承できない」ことを残念がっていました。同感です。

 まあ、とにかく天候不順でした。こんな雨にたたられては、どれだけ準備をしてもうまくいきません。準備にあたられた実行委員会の皆さん、本当にお気の毒でした。来年の国文祭で、京田辺市(現代人形劇)と京丹波町(伝統人形劇)が、晴天になることを祈りましょう。

土砂降りの中、帰りの駐車場
 

(主任学芸員 松下師一)