2012年6月11日月曜日

「昭和南海地震」の史料調査

   
 6月3日(日)の『徳島新聞』朝刊に、当館の史料調査の記事が掲載されていました(下記のURL参照)。

http://www.topics.or.jp/localNews/news/2012/06/2012_133870132037.html

 今、とても関心が高い南海地震に関する記事であったため、たくさんの問い合わせをいただきました。ありがとうございます。記事の中身もさることながら、私の写真が大きかったので、いろんな方に声をかけていただき、うれしいやら、恥ずかしいやら、対応に困ってしまいました。

 実はこの史料調査は、昨年度(2011年度)、当館に勤務していた緊急雇用事業のメンバー(女性ばかり)が始めたものです。緊急雇用には任期があるため、残念ながら彼女たちは退職してしまいましたが、残った業務(館報への掲載など)は私が引き継ぐことにしました。

 ぜひとも、彼女たちの努力が世の役に立ち、広く活用されることを願って止みません。

(主任学芸員 松下師一)

2012年4月8日日曜日

別れと出会いの季節

   
 公立博物館では、4月から新年度になります。あわせて人事異動が行われ、文字通り「別れと出会いの季節」になります。

 今春、当館では大きな異動がありました。2002年4月から、丸10年間にわたって当館の事務を担当したK係長がご栄転され、後任に若手Yさんが着任されました。また、『町誌』編さんや緊急雇用事業に携わったメンバーの多くも退任し、大きく顔ぶれが入れ替わりました。

 とても寂しいですが、これも勤め人の宿命です。

 来月(5月)からは新メンバーを迎え、当館内に事務局を置く第27回国民文化祭・とくしま2012「まつしげ人形劇フェスティバル」の準備も本格化します。当館新体制に、乞うご期待!

 今年度も忙しくなりそうです。

(主任学芸員 松下師一)

2012年2月19日日曜日

「『松茂を短歌で遺す会』作品展」が終了しました

  
 今月5日(日)、「『松茂を短歌で遺す会』作品展」を終了しました。平成11年年5月~10月に開催した企画展示「ふるさと松茂と阿波の風景」にご協力いただいて以来、随時、「松茂を短歌で遺す会」会員から作品をお借りし、実に12年の長きにわたって展示してきましたが、一旦終了することにしました。

 長年にわたる同会会員ご厚志に、心からの感謝を申し上げます。



 同会の趣旨は、当館の理念(ふるさとの歴史を記録し、松茂の文化を発展させる)にかなうものであり、今後とも協力していけたらと考えています。



 以下、最終日(平成24年2月5日)の展示の様子を紹介しましょう。



 最初の額は、当館初代館長で、この展示企画を担当した笹田博之先生の展示趣旨の紹介です。この作品は短歌ではありませんが、笹田先生も同会の主要会員の一人です。



 眞佐子さんの作品、月見ヶ丘の夕景、…



 同会発起人・小山美明先生の作品、日本列島異常の夏、…



 現在の世話人・山内さんの作品、月見会、…



 滋子さんの作品、花、…



 溶子さんの作品、どんど焼き、…



 喜久子さんの作品、海峡、…



 浩子さんの作品、家族、…



 同展示の終了にあわせて、『松茂町誌』続編第三巻編さんに寄せる笹田先生の短歌作品の展示も終了しました。



 笹田博之先生は、上にも記しましたが、当館初代館長・同会会員であるとともに、『町誌』同巻の編さん主任でもありました。同巻には、カラーグラビアやコラムなどに、笹田先生の短歌が掲載されています。



 当館展示にご協力くださいました「松茂を短歌で遺す会」の皆さん、長年にわたりありがとうございました。



 今後は、同会から提供された短歌を、このホームページで紹介してみたいと考えています。

(主任学芸員 松下師一)

  

2012年2月9日木曜日

実習生の展示「はかり」が終了しました

  
 平成23年(2011年)の夏休み、当館で博物館実習を行った四国大学4年生のミニ展示「昔の時間と重さの知り方 -時をかけた はかり-」が、この2月5日を限りとして終了しました。



 撤収前に、記録写真を撮っておきました。



 パネルです。学生たちが文章を考え、レイアウトを考え、ハレパネに貼り、こわごわカットして作成しました。



 展示のタイトルと、ねらいを記したパネルです。



 「香炉時計」の紹介です。お香が一定のスピードで燃える性質を利用して、時間の長短を計ります。ちなみに隣の香川県では、江戸時代、燃える線香の長さで時間を定め、貴重な農業用水を配分したそうです。



 説明のイラストは、たいへん良くできています。



 次は「棒ばかり」です。「千木」(ちぎ)とも言います。



 てこの原理を利用して、小さな分銅でも、重量の大きなものを測ることができます。



 「実用の知恵」を学ぶことができる素敵なミニ展示でしたが、今月の展示替えにともなって終了しました。

 担当した実習生さん、ありがとうございました。もうすぐ卒業だと思いますが、それぞれの進路でご活躍ください。期待しています。

(主任学芸員 松下師一)

2012年1月29日日曜日

昨夜、久々に……

  
 いや~、昨夜、久々に徹夜しました。

 依頼を受けたものの、なかなか書けなかった原稿を、一気に書き上げました。

 明日(月曜日)は休館日なので、自宅で終日、書き上げた原稿に〔注〕を附けたいと思います。

 仕上がった原稿が研究誌に掲載されたときには、またこのWebでお知らせします。

(主任学芸員 松下師一)

  

2012年1月27日金曜日

今後に期待!

  
 1月25日(水)、館内展示の一部に変更がありました。



 お気づきですか? そう、ハロゲンスポットライトの一部を、新型のLEDスポットライトに変更したのです。



 従来のハロゲンライトにくらべると、まだ少し照度が足りないように感じますが、節電効果は抜群です。



 今後、展示資料等への影響などを確認しながら、徐々にLEDスポットライトに更新していく予定です。

(主任学芸員 松下師一)

 

2012年1月21日土曜日

南海地震の歴史について報告しました

  
 先週の日曜日(1月15日)、文化の森イベントホールで開催された徳島地方史研究会の公開研究大会で、「阿波北方における南海地震の歴史的検討」と題する報告を行いました。

 報告の要点は、次のとおりです。

  1. 宝永南海地震の際、松茂町域の一部干拓地が津波に襲われ、また沈降した。

  2. 安政南海地震では、松茂町域で広範囲に液状化現象が発生したが、他方で津波による大きな被害はなかった。多くの人々が阿讃の山々に避難したが、それだけだった。

  3. 昭和南海地震でも、松茂町域の一部で地盤沈下の被害が確認されたが、津波による被害はなかった。また、「大地震の後、津波が来るから避難せよ」という経験談も伝承されていなかった。

 報告の最後に、私は2つの点を強く訴えました。第1は、古文書・金石文などの歴史資料を詳しく調査し、過去の地震被害の実像を正確に理解すること。また、その努力を怠らないこと。第2は、安政・昭和の南海地震の際、北方で大きな津波被害が無かったことから、その後、「大きな津波は来ない」という「負の伝承」になっているのではないか。というものです。

 公開研究大会の様子は、翌日(1月16日)の読売新聞と毎日新聞の徳島版でも報道されました。

(主任学芸員 松下師一)

2012年1月4日水曜日

ケーブルテレビの新春特番に出演しました

  
 あけましておめでとうございます。当館も本日から仕事始めです。

 今日は午前中に館内映像設備の清掃をし、午後はもっぱら業務打ち合わせを行いました。外は雪が降る寒い一日でしたが、館内は様々なアイデアが交わされて熱気ある議論であったと思います。

 ところで、多数の方から「テレビ見たよ!」との連絡をいただきました。地元ケーブルテレビ新春特番(ミステリー倶楽部新春スペシャル)に出演したところ、ちょっと「反応あり」というところですね。正直、とても照れますが、まぁ、ご覧いただいた方々が、楽しみながら地元の歴史に関心を持ってもらえれば幸いです。

(主任学芸員 松下師一)