全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)の第35回大会参加するため、17日(火)の午後に松茂を発ち、夜7時に福島市に到着しました。「徳島県」と「福島県」は、漢字も平仮名も1字違いですが、とても遠いです。
生まれて初めて東北新幹線に乗りました。秋田新幹線“こまち”を連結させた車両に乗りましたが、残念ながら秋田行きの“こまち”としては運行されず、仙台止まりの“やまびこ”として運行されました。
さて、本題の大会ですが、初日(18日)はまず「研修会」です。私は午前中に山内幹夫さんの「福島県歴史資料館の施設と業務」(隣地見学会)へ、午後は長谷川伸さんの「地域史料の保存・整理対策 -新史料協編『古文書保存・整理の手引き』の紹介と解説-」へ出席しました。
隣地見学の「福島県歴史資料館」は、大会会場の「福島県文化センター」の裏手にあり、ちょっとわかりにくい施設です。18日は青空でしたが急に冷え込み、昼頃には小雪が舞っていました。四国・徳島と比較すると、とても寒いです。
「資料館」の展示は、NHK大河ドラマ「天地人」ゆかりのものでした。低予算で魅力的な展示を企画したことなど、なかなか勉強になる話が聞けました。
収蔵庫です。県史編纂に伴う収集史料を中心に、明治~昭和の県庁文書など近代の史料も充実していました。
私が感心したのは、近代史料を納めてある中性紙のBOXファイルです。1点ずつ背表紙の形が違うことから、1点ずつ文書(簿冊)の形状に合わせて作成したものだと思います。すばらしい。
また、BOXファイルの背文字も、毛筆で筆耕したようです。とても上手で、感動しました。
午後、長谷川伸さん(新潟市歴史博物館)の「地域史料の保存・整理対策 -新史料協編『古文書保存・整理の手引き』の紹介と解説-」は、新潟県の歴史資料をめぐる諸課題を、手引き書を刊行する協同作業を通じて解決しようと試みた実践報告でした。新潟の課題も、徳島の課題も、その多くは同じです。「人材難」「財政難」「育成難」をどう解決するのか、また解決方法をどう普及するのか。私も知恵を絞って頑張りたいと思います。(質疑の最後に、思い切って発言もしました。)
初日の最後、研修会の後に「総会」がありました。自治体予算削減の中で、歴史資料保存の取り組みを如何に継続・発展させるのか、底冷えする小ホールで全国からの参加者による真剣な議論が展開されました。