11月8日(日)は、まず「阿波人形浄瑠璃ふれあい座」の公演会場“ワークピア磐田”へ。そこで、国文祭実行委員会から依頼された床(太夫座)を仮設します。
床(太夫座)は、ふれあい座の前に公演する八王子車人形(八王子市立由井中学校三味線部)も使用するので、朝一番の仕事です。実行委員会に用意していただいた机と、松茂から持ち込んだ暗幕・緋毛氈で、無事にかっこいい床(太夫座)が完成しました。
床(太夫座)が完成すると、会場間シャトルバスに乗り、市民文化会館へ移動。
影絵劇団はなほなの記録写真の撮影です。
新型インフルエンザの余波で、お客様の入りが心配されましたが、まずまずの様子。たのしいステージの開演です。
阿波(徳島県)の昔話を題材にした「あわの影絵えまき」は、美しいスクリーンとユーモアあふれるストーリーです。会場のみんなが楽しい時間を過ごせましたね。
午後からは、再びワークピアにもどって、ふれあい座の「傾城阿波の鳴門」です。
冒頭、私が解説をし、その後、口上の「とざい、と~ざい、…」で開演です。情感あふれる義太夫の語りと、伝統の三人遣いの技に、磐田のお客様も満足していただけたと思います。私が仮設した床(写真右下)も、見事に舞台にマッチしています。
ちなみに、磐田市民文化会館のロビーに、磐田市指定有形民俗文化財の木偶人形が展示してありました。見れば、あきらかに阿波系の頭(かしら)です。この街にもかつて、阿波(淡路)人形浄瑠璃が伝播していたことを知り、正直驚きましたし、感動しました。何かの機会に復活すれば素晴らしいですね。
全国の人形劇関係者と楽しい交流を深めた“ふれあい座”と“はなほな”は、夕方、磐田市を出発し、真夜中に松茂町に無事到着しました。みなさんお疲れさまでした。
(主任学芸員 松下師一)