12月12日、資料館研修室にて講座「石碑に学ぶ松茂の歴史」の第5回目が開催されました。
【概要】
講 師:町田 哲氏(鳴門教育大学准教授)
演 題:「地域の文化遺産を守り伝えること ~徳島史料ネットの活動から~」
町田氏は、平成24年(2012)に設立された「歴史資料保全ネットワーク・徳島」(略称徳島史料ネット)の会員として活動されています。
講演では、徳島県における歴史文化をめぐる課題や、平成26年8月の台風災害と巡回調査の事例を踏まえて、実際に阿南市や海陽町で行った水損史料の救出活動の報告が行われました。
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講演後には、襖の下張り文書を剥がすワークショップが開催されました。襖の下張りには、江戸時代の古文書や明治時代に文書が貼り付けられていることが多く、貴重な史料のひとつです。
講師の指導のもと、史料を1枚1枚剥がしていきます。皆さん初めての体験であり、史料を破ってしまわないか不安な面持ちで、作業を行いました。
剥がした史料は1枚ずつ新聞紙に包んで乾燥させます。何層にも重ねられた史料を剥がすのは大変な作業です。
皆さんは、作業にも慣れ時間いっぱいまで作業を行っていただきました。
全5回の石碑講座は、無事に終了しました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございます。今後、受講生の皆さんには、町の文化財保存活動に参加していただきます。
(学芸員 菅野 将史)
※本事業は、松茂町歴史民俗資料館・人形浄瑠璃芝居資料館に事務局を置く、松茂町文化遺産活用実行委員会が、文化庁「文化遺産を活かした地域活性化事業(文化振興費補助金)」の助成を受け、文化遺産を保護・啓発する人材育成事業の一環として行っています。