2014年3月2日日曜日

開館20周年記念・神津武男先生講演の記録

   
  2014年(平成26年)3月1日〔土〕、当館研修室を会場に、早稲田大学の神津武男先生の講演会を開催しました。これは、当館の開館20周年を記念して、公益財団法人徳島県市町村振興協会の助成を受けて開催したものです。


  神津先生は、人形浄瑠璃芝居の歴史研究(演劇史研究)の第一人者で、2004年には「第30回日本古典文学賞」を受賞されています。


  今回の公演のタイトルは「浄瑠璃本のベストセラー」で、国内はもちろん海外(アメリカ・台湾など)の図書館・博物館等を調査した膨大なデータをもとに、江戸時代のベストセラーをご紹介くださいました。

  語り口も軽妙で、随所に楽しいエピソードを織り交ぜ、とても楽しいご講演でした。また、内容的にも「目から鱗」という発見があり、とても感心しました。


  人形浄瑠璃芝居は、私たち徳島県民にとって大切な郷土の伝統芸能ですが、きちっとした史実を確認しないままにPRをしているように思われ、あらためて研究の大切さを再確認しました。当館も微力ではありますが、日本の演劇史学会に貢献していきたいと思います。

(主任学芸員 松下師一)