7月29日(月)から8月7日(水)までの10日間、松茂町が主催する中学生ホームステイ事業(夢フライト国際交流事業)に随行して、オーストラリアへ出張しました。全行程が教育プログラムになっており、随所でミュージアムや動物園・植物園(日本の法律ならば、博物館に相当する施設)を見学しましたので、そのショートレポートを連載したいと思います(今回が最終回です)。
これまで3回のレポートはクイーンズランド州だったので、今回はニューサウスウェールズ州の小さな歴史博物館です。私たちはクイーンズランド州からニューサウスウェールズ州へ移動し、ケンプシーという小さな街のハイスクールで4日間の交流事業(授業参加やホームステイ)を行い、帰路も同州マウルンバ市(Murwillumbah)郊外でファームステイを体験しました。今回のレポートは、その自由時間を利用して、マーウィルンバ市中心部にある「ツイードリバー博物館」へ出かけた時の様子です。
マーウィルンバ市は、ニューサウスウェールズ州の北東部・ツィードリバー地域の中心地で、整然とした街並みの中に行政庁舎や裁判所があります。町外れには、小さな飛行場もあるそうです。
宿泊したホテルのオーナーのお勧めで、風光明媚な丘を経由して、歩いて歴史博物館を目指します。
さすがお勧めの丘、眼下に美しい風景が広がります。天気も最高に素晴らしいです。
ツイードリバー地域は、ニューサウスウェールズ州と言っても、亜熱帯のクイーンズランド州に接しており、登山道の両側には亜熱帯ぽい植物がちらほらと見えます。
丘の頂上まで登ると、小屋が見えてきました。
なんと小屋は、誰でも利用できる公設のバーベキューサイトでした。近寄ってみると、まだサイトは暖かく、誰かが使用した後のようです。平日の早朝、誰が使用したのでしょう。
正解は、ちょうど山頂のタンク(たぶん上水道の配水タンク)の屋根で工事をしており、彼ら作業員がブレックファーストを楽しんだようです。朝、仕事前にバーベキューとは、さすがオージー(粋なオーストラリア人)!
頂上を一周し、反対側へ降りようとすると、展望台があります。脚を運ぶと、有名なマウントワーニング(オーストラリアの国立公園)が一望できます。世界史で習ったキャプテンクックが、オーストラリア大陸上陸から程なく、その不気味な山頂の形状を見て、「マウントワーニング(警告山)」と命名したそうです。
木陰から、ツイードリバー(ツイード川)とマーウィルンバの街が、とても美しく見えます。
さあ、丘を下ると歴史博物館があるはずです。
到着! ここが、ツイードリバー地域の歴史博物館です。美しい緑の看板に、「Tweed River Regional Museum」「Home of Murwillumbah Historical Society」とあります。
・・・が、何だか様子が違う?
あっ~! なんだって、「expansion(拡張)」のため、2013年度は「closed(閉鎖)」と書いてある!
が~ん。アンラッキー、うそだろう~。せっかく来たのに・・・。
というわけで、このレポートの最終回は、楽しみに訪問した歴史博物館が、なんと“臨時休館”だったという笑い話でおしまいです。
(主任学芸員 松下師一)